カヌレのこと、あれこれ。(1)聖なるバレンタインが終わり、しばし休息をいただいているカヌレ屋です。 さて本日は、カヌレの美味しい召し上がり方をご指南いたします。 カヌレは、湿度によって食感味わいの変化が大きいお菓子です。 空気の乾いている秋・冬は、そのまま置いていて翌日まで、 特に乾燥している時期(湿度20~30%ほど)には、翌々日まで カリッとした皮目の香ばしさが持続します。 逆に、湿度の高い春・夏は、ぜひお渡し当日中にお召し上がりいただきたいです。 夏場は、焼き上がったそばから・・・しんなりし始めることも多いです。 この時期は、冷蔵(湿度の低い場所に置く) or 冷凍がおすすめです。 パンやベーグルと似た性質を持つカヌレは、冷凍が日持ちをさせる最適な保存方法になります。 冷凍庫から出して5~10分程度の半解凍でも召し上がれますので、お試しくださいね。 常温のカヌレとはまた別の、パリパリ食感を体験することが出来ます。 (歯の弱い方にはちょっと固すぎるかもしれません。) 冷凍カヌレの解凍方法は、自然解凍又はレンジ・トースターでの加熱解凍になります。 そして断然、加熱解凍がおすすめです。 凍ったままのカヌレを、レンジであれば20秒ほど、 トースターをお持ちの方は余熱をせずに3~5分温めてください。 サイズが小さいので、凍っていても短時間でホカホカに温まります。 常温に出した後は、冷めるまで放置です。 完全に熱が取れた時、表面のカリッと感(カラメルのベール)が蘇って参ります。 飴やチーズが熱いうちは溶けていて、冷めたらパリッと固くなるのと同じです。 この時のカヌレは、焼いた当日のものとほぼ遜色ない状態にあります。 自然解凍したカヌレを、同じように軽く温めていただいてもOKです。 その際にも、どうぞ冷ますことをお忘れなきようお願いします。 待ちきれない!という方は、粗熱が取れたあと冷蔵庫へお入れください。 カヌレはカリッとした食感が命、それは焼いた(解凍した)当日だけの楽しみです。 ですが、味わいについては、実は焼き上がりからそれなりの時間が経過した頃が 味に深まりを見せ、まろやかで美味しくなります。 翌日のカレーが美味しい理由と、同じかもしれません。 また、中の生地のモチっと感も上がって参ります。 お好みになりますが、私自身は外側カリッとに執着しているため、 何よりも早く召し上がっていただくことを常々優先しお勧めしています。 そんなに固くバリバリしていなくても、という場合は、お時間を置いてみて下さい。 翌日の、蜜のような味と香りが出てきたカヌレと前日召し上がられたカヌレの記憶を 比較されるのも愉しいと思います。 ちなみに、冷凍から解凍したカヌレには、当日カヌレのパリッと感に加え 焼き上がりから時を経ていることで翌日カヌレの良いところも兼ね備えておりますので、 上手に解凍いただければ本当に美味しく召し上がっていただけるかと存じます。 長くなりました。 次回は実食、食べ方流儀のご指南になります。 よろしければお付き合いください。
by le-canard
| 2016-02-15 21:37
| カヌレ
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